念願だった200周年記念のペリエ・ジュエ社をお訪ねして [シャンパンリポート]
今年3月、パリのエコール・デ・ボザール(国立高等芸術大学)で創業200年を迎えたペリエ・ジュエ社の祝賀会が開かれました。光栄なるお招きを受けたのですが、3月の時期で伺えなかったいきさつがあり、今年中にはどうしても訪問したいと思っていました。その夢が12月に実現しました!!
1811年から2011年の間に築きあげてきた遺産、2011年はその200年を祝して!
シャンパン購入者所有の『ベル・エポック1998 マグナム ビサントゥネール』が静かに眠っています
カーヴからアール・ヌーヴォーの殿堂メゾン・ベル・エポックへ
サロンには高級家具師Louis Majorelle ルイ・マジョレのテーブルや椅子、サイドボードがあり、
ケースの中にはガレのサイン入り、あの『ベル・エポック』のオリジナルボトルが!!
美術品に囲まれて、200年の時を感じながらの優雅なテイスティング 左からNo1~No5
NV は8度~10度、ベル・エポックは12度~14度でサービスされたのですが、完璧なるコンディションに改めて感激。非の打ち所のない印象、日本で試飲するのと微妙に、ごくわずかに違う印象、自らが出向いて味わう現地でのテイスティングの必要性を再認識。でも供出温度のその裏にはシェフ・ド・カーヴの見えざる準備が!
エルヴェ:No1のグラン・ブリュットはイギリス市場に向けてリリースした辛口タイプで、それ以前は甘口タイプのシャンパンが主流でした。NVはいつも同じスタイルで安定した味わいであることが大事です。攻撃的でない泡の感触と穏やかな酸、3年間オリと接触させているので、オリに由来するビスキュイやバターの要素、白い花、パイナップルやグレープフルーツ。フレッシュで親しみやすいシャンパンなので、アペリティフや魚介類と合わせて。
エルヴェ:No2のベル・エポック2004年は素晴らしいヴィンテージです。6年間瓶熟成させたシャンパンでシャルドネのエレガントさを重視しています。CH50%、PN45%、PM(エペルネの北にある古い自社畑ディジィ産)5%のブレンド、フェミニンで複雑、ミネラリーで上品な酸と長い余韻。パワフルさと余韻はPN(マイィ、ヴェルズネー、ヴェルジ)に由来、シーフードだけでなく、ドライフルーツやアーモンドのニュアンスがあるのでクリームソース系の料理にも。
エルヴェ:No4のブラゾン・ロゼには赤ワインを15%ブレンドしています。PNとPMを使うマセラシオンではなく、ペリエ・ジュエはシャルドネを重視しているので赤ワインのブレンドです、赤ワインは色を与えてくれますが強いタンニンやビター感は不要です。香りはフレッシュ、ストロベリーやブラックベリーのニュアンス。鴨や鳩などの肉料理や赤い果実のデザートと合わせて。
ベル・エポック No3ブラン・ド・ブラン2002を手に最高醸造責任者エルヴェ・デシャンさん
「レモン、グレープフルーツの皮、白い果実や白桃、花のような香り、バターやブリオッシュ、熟成すると上品な力強さが出てきます。ミネラリーでアロマも豊か、キャビアのような塩気のある料理やシーフードと合わせて。クリーム系の料理とも楽しめます」
自社畑は65ha、コート・デ・ブランのGCクラマン(29ha)にある2区画ブロン・ルロワとブロン・デュ・ミディーのシャルドネだけで造る総生産量10,000本~13,000本の稀少シャンパン
同社のシャルドネスタイルの究極がブラン・ド・ブラン
ソフィー・マルソーほか世界のセレブから愛されている逸品です
1993年がファースト・ヴィンテージでフランス本国のほか、英国、米国、スイスで販売、その後リリースした1999年ヴィンテージはイタリア、日本にも拡大。3番目のヴィンテージは2000年、そして最新ヴィンテージは2002年、エルヴェさんとの会話の中に、「2008年はシャルドネ・イヤー」という部分があったので、まだ先ですが、2008年ヴィンテージの登場は期待できるかもしれません。
エルヴェ:No5のベル・エポック ロゼ2004はサーモンカラー、アイとアンボネイの赤ワインを10~12%ブレンドしています。エレガントなアロマ、シルキーでクリーミーな味わい、ロブスターやデザートとして果物の柿や栗と合わせて。後ろにある花は冬の花アマリリスです。
ペリエ・ジュエ社が“生き続ける遺産”としてリリースしたベル・エポック1998年
100年を経た2111年に、その神秘のベールがはがされるのですね
親日家で日本食や食材にも造詣が深く、来日回数も多いエルヴェさんにとって、今までで一番印象深かった食べ物は「gingko nut ぎんなん」だったそうです。フランスでは食材として使うことはないので、和食での扱いに感銘を受けたとのこと。昨年は築地市場でふぐや鮪の解体を見学した由、素材を壊すことなく、調理する手法に感嘆していました。今年は東関東大震災があり、来日は1度だけでしたが、来年はうまくいけば3回(3月、7月、11月)来日なさるそうですよ。
HPの「on the spot 現場で」をスタートしました。第1弾はPerrier-Jouët ペリエ・ジュエ、1度、覗いてくださ~い!!
ブログにお立ち寄りくださった皆様、ありがとうございました。今年もたくさんお世話になりました。シャンパーニュの取材や、2011年カレッジャンパン講座の報告、さらには来日なさったワイン関係者のリポート等も山積みなので、年明けからアップしてまいります。懲りずにおつきあいください。
どうぞ宜しくお願いいたします。
2012年が皆様にとりまして、素晴らしい一年でありますように祈願しております。
感謝を込めて!
1811年から2011年の間に築きあげてきた遺産、2011年はその200年を祝して!
シャンパン購入者所有の『ベル・エポック1998 マグナム ビサントゥネール』が静かに眠っています
カーヴからアール・ヌーヴォーの殿堂メゾン・ベル・エポックへ
サロンには高級家具師Louis Majorelle ルイ・マジョレのテーブルや椅子、サイドボードがあり、
ケースの中にはガレのサイン入り、あの『ベル・エポック』のオリジナルボトルが!!
美術品に囲まれて、200年の時を感じながらの優雅なテイスティング 左からNo1~No5
NV は8度~10度、ベル・エポックは12度~14度でサービスされたのですが、完璧なるコンディションに改めて感激。非の打ち所のない印象、日本で試飲するのと微妙に、ごくわずかに違う印象、自らが出向いて味わう現地でのテイスティングの必要性を再認識。でも供出温度のその裏にはシェフ・ド・カーヴの見えざる準備が!
エルヴェ:No1のグラン・ブリュットはイギリス市場に向けてリリースした辛口タイプで、それ以前は甘口タイプのシャンパンが主流でした。NVはいつも同じスタイルで安定した味わいであることが大事です。攻撃的でない泡の感触と穏やかな酸、3年間オリと接触させているので、オリに由来するビスキュイやバターの要素、白い花、パイナップルやグレープフルーツ。フレッシュで親しみやすいシャンパンなので、アペリティフや魚介類と合わせて。
エルヴェ:No2のベル・エポック2004年は素晴らしいヴィンテージです。6年間瓶熟成させたシャンパンでシャルドネのエレガントさを重視しています。CH50%、PN45%、PM(エペルネの北にある古い自社畑ディジィ産)5%のブレンド、フェミニンで複雑、ミネラリーで上品な酸と長い余韻。パワフルさと余韻はPN(マイィ、ヴェルズネー、ヴェルジ)に由来、シーフードだけでなく、ドライフルーツやアーモンドのニュアンスがあるのでクリームソース系の料理にも。
エルヴェ:No4のブラゾン・ロゼには赤ワインを15%ブレンドしています。PNとPMを使うマセラシオンではなく、ペリエ・ジュエはシャルドネを重視しているので赤ワインのブレンドです、赤ワインは色を与えてくれますが強いタンニンやビター感は不要です。香りはフレッシュ、ストロベリーやブラックベリーのニュアンス。鴨や鳩などの肉料理や赤い果実のデザートと合わせて。
ベル・エポック No3ブラン・ド・ブラン2002を手に最高醸造責任者エルヴェ・デシャンさん
「レモン、グレープフルーツの皮、白い果実や白桃、花のような香り、バターやブリオッシュ、熟成すると上品な力強さが出てきます。ミネラリーでアロマも豊か、キャビアのような塩気のある料理やシーフードと合わせて。クリーム系の料理とも楽しめます」
自社畑は65ha、コート・デ・ブランのGCクラマン(29ha)にある2区画ブロン・ルロワとブロン・デュ・ミディーのシャルドネだけで造る総生産量10,000本~13,000本の稀少シャンパン
同社のシャルドネスタイルの究極がブラン・ド・ブラン
ソフィー・マルソーほか世界のセレブから愛されている逸品です
1993年がファースト・ヴィンテージでフランス本国のほか、英国、米国、スイスで販売、その後リリースした1999年ヴィンテージはイタリア、日本にも拡大。3番目のヴィンテージは2000年、そして最新ヴィンテージは2002年、エルヴェさんとの会話の中に、「2008年はシャルドネ・イヤー」という部分があったので、まだ先ですが、2008年ヴィンテージの登場は期待できるかもしれません。
エルヴェ:No5のベル・エポック ロゼ2004はサーモンカラー、アイとアンボネイの赤ワインを10~12%ブレンドしています。エレガントなアロマ、シルキーでクリーミーな味わい、ロブスターやデザートとして果物の柿や栗と合わせて。後ろにある花は冬の花アマリリスです。
ペリエ・ジュエ社が“生き続ける遺産”としてリリースしたベル・エポック1998年
100年を経た2111年に、その神秘のベールがはがされるのですね
親日家で日本食や食材にも造詣が深く、来日回数も多いエルヴェさんにとって、今までで一番印象深かった食べ物は「gingko nut ぎんなん」だったそうです。フランスでは食材として使うことはないので、和食での扱いに感銘を受けたとのこと。昨年は築地市場でふぐや鮪の解体を見学した由、素材を壊すことなく、調理する手法に感嘆していました。今年は東関東大震災があり、来日は1度だけでしたが、来年はうまくいけば3回(3月、7月、11月)来日なさるそうですよ。
HPの「on the spot 現場で」をスタートしました。第1弾はPerrier-Jouët ペリエ・ジュエ、1度、覗いてくださ~い!!
ブログにお立ち寄りくださった皆様、ありがとうございました。今年もたくさんお世話になりました。シャンパーニュの取材や、2011年カレッジャンパン講座の報告、さらには来日なさったワイン関係者のリポート等も山積みなので、年明けからアップしてまいります。懲りずにおつきあいください。
どうぞ宜しくお願いいたします。
2012年が皆様にとりまして、素晴らしい一年でありますように祈願しております。
感謝を込めて!
いつも楽しく有意義な記事をありがとうございます。来年もよろしく。良いお年を!
by gillman (2011-12-31 12:44)
本年も大変お世話になりました。
fumiko さんも良い新年をお迎え下さいね!^^
by vientre-dolor (2011-12-31 14:13)
gillmanさん、こちらこそ、お世話になりました。
上質で機知に富んだブログ、これからも楽しみにしています。
2012年がより充実した年でありますように!
vientre-dolorさん
いつも温かな応援ありがとうございます!
健康で素敵な一年をお過ごしください!!
tsworkingさん、良いお年をおむかえください♪
by fumiko (2011-12-31 17:57)
新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします!^^
fumiko さんのブログを拝見していると
敷居が高いイメージがあるワインが身近に感じるようになりました。
これからも素敵な記事を楽しみにしています!^^
by vientre-dolor (2012-01-01 01:51)
渾身のレポート、貴重で、素晴らしいですね。
100年単位で考えている歴史やスケールの大きさにも、驚きました。
サイトも相当に凝っていて、芸術性を意識していることが伺えます。
本年も、いろいろな記事やワインに出会えることを楽しみにしています。
by hako (2012-01-04 07:59)
vientre-dolorさん、いつもありがとうございます!
ワインを身近に感じていただけるようになればそれはホントに嬉しいです。
hakoさん、今回のペリエ・ジュエ(PJ)の取り組みは凄いことですし、
歴史を味方にしているメゾンゆえにできることですよね。
PJのスペシャルカーヴに眠っている100年経過したシャンパン、
私も飲んでみたいです♪
by fumiko (2012-01-05 21:25)