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メドックの格付け55シャトーを2日間でテイスティング! <前編> [ワイン]

ワインの学習をする時、必ず登場してくるのが『メドックの格付け一覧表』。
これは1855年、ナポレオン3世が『パリ万博』を記念し、ボルドー地方メドック地区にある数百のシャトーの中から58シャトーを選び、第1級から第5級まで順位付けさせたもので、選択・順位の基準は当時の取引価格を参考にしながら決められました。シャトーは統合や分割で、現在 「61(1855年特別に格付けされたグラーヴ地区のオー・ブリオン含む)」になっています。

その格付けから150年目にあたる昨年、ボルドーのグランクリュ委員会は『ボルドーシャトー1855ー2005』を発売しました。世界6カ国(フランス語の他、英語、ドイツ語、ポルトガル語、オランダ語、日本語)で翻訳・出版されていますが、日本語版はフランスワインに造詣が深い山本博氏が翻訳、(株)ワイン王国社が上梓しています。http://www.winekingdom.co.jp/wkweb/spbordeaux.php



先日、山本先生から「ボルドーの格付けシャトーのワインを2日間かけてテイスティングするのでよければ来ませんか」という嬉しいお誘いを受けました。土・日の朝11時から夕方まで2日間缶詰になりますが、こんなチャンスは滅多にないこと、メンバーも10名のみの“一期一会とも言えるテイスティング会”なので、何はさておき行かねば・・・ということで参加してきました。場所は六本木にある『ミスタースタンプスワインガーデン』です。



第1日目は第5級と第4級を体験しました。1855年の格付けランキングの最下位から上に順にさかのぼっていく形で「3シャトーずつ試飲」したので、口開けは「カントメルル、クロワゼ-バージュ、クレール-ミロン」。以下、格付け順に書いておきます。

【第4級】(10)   
★サン-ピエール2000(サン・ジュリアン)  
タルボ1998(サン・ジュリアン)                      
★ブラネール-デュクリュ1998(サン・ジュリアン)     
デュアール-ミロン1999(ポイヤック)           
プージェ2000(カントナック)                 
ラ・トゥール-カルネ2000(サン・ローラン)   
ラフォン・ロシェ1998(サン・テステフ)
ベイシュヴェル1999(サン・ジュリアン)           
プリュレ-リシーヌ1999(カントナック)          
マルキ-ド-テルム1998(マルゴー)
                                  
【第5級】(18)
ポンテ-カネ1999(ポイヤック)
バタイエ2000(ポイヤック)
オー-バタイエ2000(ポイヤック)
グラン ピュイ-ラコスト1999(ポイヤック)
グラン ピュイ-デュカス2000(ポイヤック)
★ランシュ-バージュ1998(ポイヤック)
★ランシュ-ムーサ2000(ポイヤック)
ドーザック1999(ラバルド)
★ダルマイヤック1999(ポイヤック)
デュ・テルトル1998(アルサック)
オー-バージュ・リベラル1998(ポイヤック)
ペデスクロー2000(ポイヤック)
ベルグラーヴ1999(サン・ローラン)
カマンサック1998(サン・ローラン)
コス-ラボリー1998(サン・テステフ)
クレール-ミロン1999(ポイヤック)
クロワゼ-バージュ2000(ポイヤック)
カントメルル1998(マコー)

第5級、第4級とも 「軽快な気分でテイスティングを楽しめた」というのが素直な感想です。途中、凝縮感があり、余韻も長いランシュ・バージュ等に出会ったりすると 「1855年当時と今では評価が数段違うかも」な~んて感じました。
ヴィンテージは1998、1999、2000と分かれていたので、同じ条件下ではありませんでしたが、ここでは「2000」にバランスの良さを感じました。★は印象の良かったワインです。

東京農業大学で醸造学の客員教授をつとめる戸塚昭氏と、丸藤葡萄酒工業の大村春夫社長の間に座っていたので、両サイドの大先輩にいろいろ質問することができたのも収穫でした。特に戸塚先生から教えていただいた「保存状態の悪いワインの見つけ方」は今後活用できそうな・・・。

まずワインを口に含んで転がし、吐き出しをした後、口中で感じる「最後からひとつ手前のエグミ感」。これがある時は、ワインセラー、輸送状態等、保存・管理に何らかの問題があると言えるそうです。ただ、この見極めは言葉で100回説明するより、実地のほうがお伝えしやすいので、いずれ機会があればということで・・・。長くなるので2日目は次回♪


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ワイナリー和泉屋

すごい、すごい、こんな会、すごすぎ。
ご無沙汰しています、なんか毎日毎日バタバタしていてなかなか書き込みもできずごめんなさい。パンプキンシードオイルのご紹介もありがとうございました。

でも、すごい企画ですね、しかもこの時期に。
こんど、「保存状態の悪いワインの見つけ方」を詳しく教えてください。
by ワイナリー和泉屋 (2006-08-18 08:40) 

fumiko

Haruさん、おはようございます。ワイナリー和泉屋さんのお盆休みも明けましたね。早速にありがとうございます♪
凄いですよね、自分でも“一生に一度の体験”かも、なんて思っています。
さらに凄いのは、これらのワインはすべて山本先生がプライベートで購入したロットなので、先生の特別供出だったということ!!
この体験は何らかの形でフィードバックしていかないとバチが当たりそうです(笑)。
by fumiko (2006-08-18 09:48) 

uge

真夏のボルドー・テイスティング!凄すぎる。。。
先生、これはどこかで記事をお書きになるのでしょうか?興味津々です。
by uge (2006-08-20 11:14) 

fumiko

これは私のプライベートデータ。Blogに<続編>を早くアップしたいのですが、時間が・・・。第3級の途中から、ググッと変化してきた感じがもの凄く印象的でした。しばし、お時間を。
by fumiko (2006-08-20 11:40) 

hako

和泉やさんが凄いと書くほど、強烈な企画でしたね。
ワイン王国の雑誌を初めて買ってみました。阿川、檀さんコンビと川島さんの
話は抱腹絶倒でした。奥が深すぎて大変です。
by hako (2006-08-21 01:01) 

fumiko

hakoさんもワインに親しんでくださっている由、嬉しいです!
ワイン王国の最新号はまだ読んでいませんが、抱腹絶倒?
早速本屋さんで見てみま~す。
by fumiko (2006-08-21 08:40) 

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