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30年来の確執を超えて誕生したワイン [ワイン]



ワイン名は『IL PINO DI BISERNO イル・ピーノ・ディ・ビゼルノ (ビゼルノ地区の松の木)』
ラベル中央には松ぼっくりを大きくした松の木があり、2頭の動物がそれを支えています。
一見すると獅子のように見えますが、顔はイノシシに似ています。
さて、この2頭ですが・・・アンティノリ家の兄弟ピエロ&ロドヴィコを見立てたもので、ハートのように見える部分にはラテン語で “IN TEMPORE UNITI (一緒に時を過ごしましょう)”と書かれています。
長年続いていた確執を超えて、新規に立ち上げたアンティノリ家のプロジェクト 『テヌータ・カンポ・ディ・サッソ』によって生まれたワインは、今秋10月、日本でデビューします。
ちなみに、ラベルにある“松の木”は同社の畑の中央にあり、同社を象徴するものだそうです。

1995年、ロドヴィコ・アンティノリによって見出された『テヌータ・カンポ・ディ・サッソ』の畑は“ロッキー・フィールド”と呼ばれるくらい岩石が多く、水捌けが良い場所。メルロー、カベルネ・フランを中心に、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、プティ・ヴェルドが植えられています。10月にリリースする2004年ヴィンテージはメルロー70%、カベルネ・フラン26%、プティ・ヴェルド4%の混醸、年間生産量は2万本の希少ワイン。醸造に関してはロドヴィコの他、フランスのミッシェル・ロランを醸造コンサルタントに招聘、またスウェーデン国籍で海外経験豊富なヘレナ・リンドバーグ女史が醸造責任者となり、意見交換をしながら行なっているそうです。
スーパートスカーナ 『IL PINO DI BISERNO』が気になる方は、日本リカー株式会社(03)3453-2208にお尋ねください。


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YUTAKA

映画『Mondovino』に少しだけこの確執をにおわせるシーンが出てきますね。アンティノリ家の当主のピエロはソライアやティニャネロなども成功させてきましたが、ロドヴィコは自分が作り上げたオルネライアを結局はフレスコバルディ家に取り上げられてしまうという対照的なくだりがあったように思います。ロドヴィゴはいい人なんだけど、可哀想だな、、、その時はそう思いました。それに対してピエロは何も協力はしなかったような記憶があります。
その2人に30年も確執があったことまでは知りませんでしたが、今回の和解と共同プロジェクトは、なかなかいいお話ですね。まさにスーパータスカンだと思いますが、出来上がりが楽しみです。
by YUTAKA (2006-07-25 03:07) 

fumiko

今回のプロジェクトでは、ピエロは販売ルート&ビジネス面を主に、ロドヴィゴは醸造を主に、それぞれ担当しているようです。R・モンダヴィ家の確執の様にならなかった“アンティノリ家万歳!”ですね。
そのロドヴィゴは『イル・ピーノ・ディ・ビゼルノ』について、「このワインは『オルネライア』のコピーではなく、また工程も違います。次のステップとして新しくスタートしたものです」と述べています。メルローの樹齢が古くなれば、ますます期待も高まるワインだと思います。
ブログは日本リカー様の社内でも見ていただいようなので、私も嬉しいです。
by fumiko (2006-07-25 09:19) 

YUTAKA

ピエロ氏といえば従兄弟のニコロ・インチーザ・ロッケッタ氏のサッシカイアの販売を大成功に導いて、今日のスーパータスカンの基礎を築いたわけですよね。この辺の親戚関係は、ブルゴーニュを彷彿とさせますが(笑)。
兄弟の確執が解け、それぞれ得意な分野で力を発揮できるフォーメーションを組めたのは、本当に万歳!といいたいです。
貴重な情報をありがとうございます。
by YUTAKA (2006-07-25 19:36) 

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